この孤児院はバングラデシュ国建国まもない、今から約50年前に独立戦争と大洪水によって生まれたたくさんの孤児の救済を目的に設立されました。当アグラサーラ寺院の元住職で、世界宗教会議の議長を務められ、日本の上皇后様ご夫妻の結婚式にも招待された、世界的宗教家故マハテロ大僧正によって孤児院は創設されました。

しかし大僧正の他界後四半世紀を経て支援は先細り、孤児院運営は困窮を極めています。現在孤児院には男女合わせて320人の孤児が暮らしていますが、食事は一日二回、お粥のようなものしか提供できません。育ち盛りの子供たち（主に小学生）には動物性たんぱく質が必要ですが、週に一度小魚一匹または卵を一つがやっとという現状です。教科書も3人に一冊しかなく、卒業生のお下がりなので、ところどころページもありません。水も深刻な問題です。飲み水の衛生度も問題ですが、シャワーはなく子供たちはため池の泥水で体を洗っていて、感染症が心配されます。

施設の老朽化も深刻ですが、子供たちが狭い部屋の土間にすし詰めで暮らしていることが、当面の大きな問題です。布団を敷くと部屋はいっぱいで勉強机も置けません。そこで当基金では今年9月の訪問時に基金から10,000USドル（当時の日本円で約108万円）を拠出し、2段ベッド57台を設置しました。子供たちは大喜びです。しかし孤児は320人いるので、全部で160台の二段ベッドが必要ですが、今回は約１/３の設置でした。次回2020年2月に予定している訪問では残りの100台強を設置したく、資金が約200万円必要ですが、前回の拠出で基金の資金はほぼ底をついています。

現在、当基金を中心に自立に向けて、先端的有機農業による食料自給プロジェクト、縫製工場誘致による職業訓練プロジェクト、施設改善プロジェクト等が動き出していますが、基金に資金が枯渇して、活動が停滞気味です。 皆様の暖かいご支援をお待ちしております。

協賛企業・団体

アグラサーラ協力基金は、多くの企業さまや団体さまのあたたかいご支援・ご協働により活動しています。